筋膜性腰痛症

読み方:きんまくせいようつうしょう

症状

筋膜性腰痛症は脊柱起立筋や胸腰筋膜に沿った痛みや圧痛、運動時痛を訴えます。腰椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間関節症のように決まった動作での痛みよりも何をしても痛いというような曖昧な症状が特徴です。

原因と病態

腰の筋肉や筋膜に対して急激にもしくは慢性的に負担がかかることで生じます。不良姿勢などで慢性的に筋肉や筋膜への持続的なストレスが生じた場合やスポーツなどで腰の筋肉に急なストレスがかかった場合などに発症します。急な強い腰の痛みとして知られている「ぎっくり腰」も、筋膜性腰痛であることが多いと言われています。

診断

腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など他の腰痛と違って、レントゲンやMRIでみられるような骨や神経の異常やしびれや感覚の異常などの神経症状の所見がないことを確認することで診断できます。

予防と治療

痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。また、消炎鎮痛剤の内服や坐薬、トリガーポイント注射を行い、痛みをやわらげます。腰を温めるのも良いでしょう。痛みが軽くなってきたら、ストレッチを中心とした運動療法をおこないます。