骨粗鬆症治療

日本人の10人に1人は骨粗鬆症です

からだの中の骨は新たに作られること(骨形成)と溶かして壊されること(骨吸収)を繰り返して強度を保っています。骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、このバランスが崩れることでおこり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化と関わりが深いと考えられています。全国で約1300万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。
骨折が生じやすい部位は、せぼね(脊椎の圧迫骨折)、手首の骨(橈骨遠位端骨折)、太ももの付け根の骨(大腿骨近位部骨折)などです。
骨折が生じると、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰が痛くなった後に、丸くなったり身長が縮んだりします。

検査方法

さっぽろ手稲みらい整形外科では信頼性の高い米国Hologic社のX線骨密度測定装置Horizonを採用しています。DXA方式を採用したことで胸部レントゲン写真の値(0.06mSv)と同等、もしくはそれ以下の低線量を実現した検査機器です。日本骨粗鬆症学会ガイドラインが推奨するせぼね(腰椎)と太ももの付け根の骨(大腿骨)での測定を短い時間で実施可能です。両股関節の人工関節などの手術を受けた方は手首の骨(橈骨尺骨)での検査も可能です。
また、レントゲン写真でせぼね(胸椎と腰椎)にいつのまにか骨折(骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折)が発生していないかの確認や、採血も適宜おこないます。

治療方法

骨粗鬆症の薬はおおまかに新しい骨を作るのを加速させる薬(骨形成促進剤)と骨を溶かして壊すのにブレーキをかける薬(骨吸収抑制剤)に分けられます。
内服では毎朝・週に一度・一ヶ月の一度飲むもの、注射では毎日自分で・週に一回・一ヶ月に一回・半年に一回注射をするものなどがあります。
近年では骨密度の改善効果の高い薬も報告されていますが、おくすりの値段もさまざまです。費用対効果を含めて当院でご相談ください。

検査費用

せぼね(腰椎)と太ももの付け根の骨(大腿骨)での測定を行った場合、
1割負担で450円、2割負担で900円、3割負担で1350円となります。
さらに診察費用などが別途必要です。骨粗鬆症を認めた場合はさらに採血や薬剤費用などが別途必要となります。